フレンチキュイジーヌラボ

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メレンゲクッキーも失敗しない!メレンゲの作り方

お菓子作りには欠かせない要素の一つ、メレンゲジェノワーズを作るときにも、マカロンにも、メレンゲクッキーにもメレンゲを使います。それぞれ使用するメレンゲが違って、それぞれに特徴があります。メレンゲの種類は「フレンチ」「イタリアン」「スイス」の3種類。作り方の違いや特徴を見ていきましょう。

 

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メレンゲってなに?

フランス語では「ムラング」といい、卵白に砂糖を加えて泡立てもの。卵白の温度、鮮度、砂糖を加えるタイミング、泡立て方(機械を使うなど)で仕上がりが変化します。泡立てただけの状態でも、乾燥焼きした状態でも同じくメレンゲと呼びます。

卵白は主に水分とたんぱく質で構成されています。卵白を泡立てると空気を含みます。すると卵白の中のタンパク質が空気に触れ、性質が変化します。タンパク質同士が繋がって網状になることで空気を多く抱き込み、泡立った状態を保ってくれるのです。

 

作り方 フレンチメレンゲ

フレンチメレンゲは卵白と砂糖を合わせ加熱せずに泡立てる基本的な作り方のメレンゲです。ジェノワーズなどの生地のベースに混ぜ込み、焼成するのが一般的です。卵白に対してグラニュー糖は同量かそれ以下なので安定性は低く、他の2つと比べると気泡が荒いのが特徴です。

 

Recipe★フレンチメレンゲ

卵白...90g

ラニュー糖...70g

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1.ボウルに卵白とひとつまみの砂糖を入れて、ホイッパーで卵のコシを切るようにかき混ぜる

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ホイッパーで叩くようにして卵白のコシをきる

2.荒い泡が出てきたらグラニュー糖を2〜3回に分けて加え、その都度よく混ぜる

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3.全体にツヤと粘りが出て、ホイッパーの先についたメレンゲのツノがくるんと丸くなったら泡立て完了

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柔らかくツヤがある。これ以上泡立てると離水してしまうので注意

 

作り方 イタリアンメレンゲ

イタリアンメレンゲは118℃〜120℃のシロップを入れて作るメレンゲ。フレンチメレンゲよりも気泡の密度が高く安定性があります。高温のシロップを入れることで殺菌され(*1)生食ができます。そのままケーキに塗ったり、タルトシトロンなどに上に乗せたり、ムースやヌガーグラッセなどの冷菓に使ったりします。

*1:雑菌をある程度殺せますが、滅菌されるわけではありません

 

Recipe★イタリアンメレンゲ

卵白...60g

水...45g

ラニュー糖...150g

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1.ボウルに卵白を入れコシを切るように混ぜておく

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スタンドミキサーがあると楽

2.鍋に水とグラニュー糖を入れ火にかけ温度計で温度を計る。シロップが110℃まで上がったら卵白を泡立て始める。シロップの温度が上がり切るのと卵白が6〜8分立てになるのは同時が好ましい

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ちょっと温度上げすぎました

3.シロップが118℃〜120℃になったら卵白に少しづつ加えてく。糸を垂らすような細さが入れる目安。この時ミキサーは絶えず回し続ける

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4.シロップを入れ終わったら温度が下がるまでミキサーを回し続ける。人肌まで温度が下がったら泡立て完了

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粘りがあってツノも少し硬い

作り方 スイスメレンゲ

スイスメレンゲは卵白に倍量の砂糖を加えて温めながら作ります。他の2つと比べて一番粘りが強く、しっかりしたメレンゲになります。メレンゲクッキーにするのはこのメレンゲです。乾燥焼きするとサクッとしていて、形も作りやすいです。色をつけて焼いてケーキの装飾にしたり、土台にも使えます。

 

Recipe★スイスメレンゲ

卵白...60g

ラニュー糖...90g

粉糖...30g

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1.ボウルに卵白とグラニュー糖を入れ60〜70℃の湯せんにかけながらホイッパーで泡立てていく

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2.卵白の温度が50℃まで上がったら湯せんから外し、ミキサーで温度が下がるまで泡立てる

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3.ツヤが出てキメの細かいメレンゲになったら、粉糖をふるい入れゴムベラなどでさっくりとかき混ぜる

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柔らかいが粘りは強い

レシピの補足

メレンゲクッキーはどのメレンゲでも作れますが、どれも同じく砂糖の分量は卵白の倍量を目安にしてください。乾燥焼きするときのオーブンの温度は70〜100℃で時間は最低1時間。絞り出したメレンゲの大きさによって時間は変わります。温度が高すぎるとメレンゲが膨らんでしまい亀裂が入ったり焼き色がつく原因になります。お店などにウォーマーがあるばあいは70℃に設定して一晩置くと綺麗に仕上がります。

メレンゲは泡立て過ぎるとダマができてボソボソになってしまいますので、泡立てをやめるタイミングも重要です。

 

それぞれのメレンゲを100度で1時間焼いてみた

フレンチメレンゲ
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焼成前(左) 焼成後(右)

絞った時点でメレンゲの硬さが足りず絞り跡もあまりつきません。1時間焼いても表面が少し乾燥くるらいで中はまだ柔らかいです。すぐに湿気を吸って表面がベタついていました。食べるとモチャっと口の中にくっつく感じで、砂糖の分量が少ないため甘さも足りませんでした。一言で言えば美味しくないです。

イタリアンメレンゲ
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焼成前(左) 焼成後(右)

硬さが十分にあるので絞りあとがくっきりつきます。1時間で中までしっかり乾燥していました。食感はサクッとしているのですが、口の中で水飴のよう固まって張り付く感じでした。焼き色も若干つきやすいように思います。砂糖の分量が一番多いので少し甘すぎる感じがします。

スイスメレンゲ
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焼成前(左) 焼成後(右)

硬さも粘りも十分で絞り跡がしっかりつきます。1時間では真ん中までは乾燥し切らずもう少し焼いた方が良さそうでした。食感は3つの中で一番良く、サクサクで口の中に張り付くようなこともありません。甘さもちょうどよく一番焼き色もつきにくいメレンゲだと思います。