フレンチキュイジーヌラボ

プロと学ぶフランス菓子と料理のアレやコレ

ブランマンジェとババロアの違いとは? 基本の作り方

 見た目も作り方も良く似ているデザート。ブランマンジェババロア。どちらもフランス菓子に分類されていますが、何が違うか知っていますか?

私は知りませんでした!

どちらもツルンッとプルンッとして甘くて美味しい食べ物だとばかり思っていましたが、ルーツが全く違いました。デザートの歴史と作り方を一緒に見てみましょう。

 

ブランマンジェとは?

現在の定義ではアーモンドミルクと砂糖または甘いシロップを混ぜゼラチンで固めたものです。見た目の白さから「ブラン・マンジェ」白い食べ物という名前がつきました。

実はこのブランマンジェ、最初は甘いものとしょっぱいものがあったと言われています。どちらも鶏肉と牛乳(またはアーモンドミルク)を柔らかくなるまで煮て、米や小麦粉のデンプンで固めたお粥のようなものだったそうです。病人食として食べられていたようですね。

これが17世紀から18世紀頃にゼラチンで固めるレシピが出始ます。そして、かのエスコフィエの手によって現在の形になりました。

近年はアーモンドの風味のついた牛乳をゼラチンかコーンスターチで固めるものが多いですが、ブランマンジェとは近いようでちょっと違うものなんですね。ババロアと違って「アーモンド」の風味、または味がすることが重要なようです。

 

ババロアとは?

卵と牛乳のクリームをゼラチンで固めた冷たいデザート。食感を軽くするため最後にホイップクリームを混ぜ込むのが一般的です。「卵と牛乳のクリーム」とは要するにクレーム・アングレーズのことです。他にも果実のピューレと生クリームを合わせて固めたものもババロアと定義されています。

ババロア」とはフランス語で「バイエルン風の」という意味。17〜18世紀頃フランスの料理人がドイツのバイエルンの支配者の元へ働きに行くことが多かったそう。そこで学んだ料理をフランスに持ち帰り作ったクリームを「Creme Bavaroise」ババロアクリームと呼ぶようになりました。

当時ドイツのクリームはチョコレートやリキュール、レモンなどで味付けをしたものでした。現在もババロアの味のバリエーションが多いのはこの名残なのでしょう。

ババロアはゼラチンを使いますがゼリーやムースではなく、あくまでクリームという分類のようです。

 

豆知識

エスコフィエって誰?●

オーギュスト・エスコフィエ。近代フランス料理の父と呼ばれる人物。貴族や富裕層のためのものだった伝統的なフランス料理を大衆へと普及し革新させた人です。現在のフランス料理の解釈に欠かせないレシピを作り出しただけでなく、当時の料理人の地位を向上させたのもコース料理の概念を作ったのもこの人です。

フレンチレストランの厨房は前菜、温菜、魚、肉、ソース、デザートなどセクションごとに人員を配置し仕込みから提供までそのセクションごとに行われるのですが、そのシステムの考案者でもあります。現在の日本では細くセクションに分かれて仕事をしているお店はごくわずかだと思います。(大きいホテルならまだやってるかも)

フレンチの料理人にとってベースとなる働き方や料理の考え方などを構築したすごい人なのです。

 

作り方 ブランマンジェ

アーモンドが要のブランマンジェ。アーモンドからミルクを取るのは大変なので、今回は市販のアーモンドミルクから作ってみましょう。

 

Recipe★ブランマンジェ

アーモンドミルク...200g

ラニュー糖...50g

板ゼラチン...6g

 アマレット...30g

生クリーム...150g

 

下準備...ゼラチンを柔らかくなるまで冷水につけておく

1.アーモンドミルクとグラニュー糖を鍋に入れ火にかける

2.砂糖が溶けたら、柔らかくなったゼラチンを加え溶かす

3.生クリームを泡立てる(5分立てくらい)

4.2の液体をボウルに移し氷水に当てかき混ぜながら冷やす

5.液体のとろみが生クリームと同じくらいになったら、生クリームを加え混ぜ合わせる

6.器に流し冷蔵庫で冷やし固める

 

作り方 ババロア

リングの形に固めるのが一般的ですが、今回はプリン型に流してみました。

Recipe★ババロア

牛乳...250g

卵黄...3個分(60g)

ラニュー糖...60g

バニラビーンズ...1/3本

板ゼラチン...5g

生クリーム...50g

 

下準備...ゼラチンを柔らかくなるまで冷水につけておく

1.鍋に牛乳とバニラビーンズを入れ沸騰直前まで温める

2.ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れ白っぽくなるまで攪拌する

3.卵黄に少しづつ温めた牛乳を混ぜながら加える

4.馴染んだら液体を鍋に戻す

5.鍋を中火にかけ、とろみが出るまでかき混ぜ続ける(液体の温度が82〜84度くらいが目安)

6.とろみがついたらゼラチンを加え溶かす。溶けたら漉しながらボウルに移す。クレーム・アングレーズ完成

7.生クリームを泡立てる(5分立てくらい)。クレームアングレーズを氷水に当てかき混ぜながら冷やす

8.常温くらいまで冷えたら生クリームと合わせ、馴染んだら型に流し入れる。冷蔵庫で冷やし固めて完成

 

レシピの補足

ブランマンジェにもババロアにも季節のフルーツを乗せたり、ジャムやフルーツのソースをかけて食べるとより美味しいです。

アングレーズの火加減は中火以下にしましょう。強すぎると炒り卵のようになってしまうので要注意。ボウルに移すときに漉す作業を忘れずに。

ババロアを型から外すときはお湯で型をさっと温めお皿などに出します。当たり前ですがお湯につける時間が長いと溶けてしまうので注意しましょう。