フレンチキュイジーヌラボ

プロと学ぶフランス菓子と料理のアレやコレ

チョコレートのアレやコレ その2

前回に続きチョコレートのことについて書きたいと思います。

コンビニやスーパーで売られている「チョコレート菓子」も近年の糖質制限ブームも手伝ってバリエーションが増えましたね。今回はそんなチョコレート製品の種類について。

 

カカオマス

焙煎したカカオ豆をすり潰してペースト状にし、練ったもの。これに砂糖や乳製品を加えてチョコレートにしていきます。チョコレートのベースですね。

近年の糖質制限ブームでカカオ100%のチョコレートを食べている人がいたりしますが、アレがカカオマスです。本来はそのまま食べる用ではなく、製菓用として売り出されています。苦味や風味が濃いので、チョコレートと合わせて苦味を足したり風味を強く出したいときに使います。

 

カカオバター

カカオマスから搾り取った油脂。常温だと固形です。25℃くらいで柔らかくなり30℃で完全に溶けます。溶けるスピードが早いですね。

固まっているときは白くホワイトチョコレートのような見た目ですが、溶けると黄色い透明性のある液体になります。ホワイトチョコレートに色付けをする際にアイシングカラーなどの水溶性の色素だと綺麗に色がつきません。水と油なので混ざらないんですね。なので色素入りカカオバターなどが製菓材料として売られています。日本で売られているものはフランス製のものが多いと思いますが、高いです。

 

ココアパウダー

カカオマスから最高80%油を抜いたあと、アルカリ処理をして酸味や酸っぱい匂いを中和し細かく粉砕したもの。ヴァン・ホーテンさんが発明したものでしたね。

飲む用の「ココア」は砂糖や粉乳などを加えてありますが、製菓材料には無糖のものが使われます。生地に混ぜ込んだり仕上げとして振りかけたりして使います。

チョコレートメーカーごとにココアパウダーを製品として作っていたりします。かのヴァローナやカカオバリーもありますし、ヴァン・ホーテンに至っては焼き菓子に特化したココアパウダーなんかも出たりしていて、案外奥深いチョコレート製品だなと思います。

 

チョコレート

カカオマスに砂糖、乳化剤などを入れて練り固めたもの。そこに粉乳を加えるとミルクチョコレートになります。カカオバターに粉乳などを入れたものがホワイトチョコレートです。

日本のチョコレートの分類は3種類。

純チョコレート...総カカオ分35%(カカオバター18%+カカオ固形分17%以上)、代用油脂(パーム油など)は使用不可で乳化剤0.5%以下、水分3%以下、糖分はショ糖のみ使用可で55%以下。ショ糖は砂糖のことですね。基本的に製菓材料として使われるものです。

チョコレート...カカオ分の規格は上の純チョコレートと同じですが、代用油脂を含む製品もあります。

準チョコレート...洋生用チョコレートのこと。上がけ用のコーティングチョコレートです。総カカオ分15%(カカオバター3%+カカオ固形分12%以上)、代用油脂が15%以上のものと決められています。カカオバターの含有量が少ないためテンパリングせずに使えます。

※輸入品のパータ・グラセも上がけ用のチョコレートですが、国産のものよりカカオ分が多く含まれているので風味が良いです

 

クーベルチュール

「カバー、覆うもの」という意味で製菓材料として使われます。国際規格があり、総カカオ分35%以上でカカオバターが31%以上、カカオ固形分2.5%以上でカカオバター以外の代用油脂は含まないとされています。日本の純チョコレートよりもカカオバターの含有量が倍くらいありますね。クーベルチュールは大きく分けて、「スイート」「ミルク」「ホワイト」の3種類。「スイート」でも砂糖の分量を抑えたものをダーク(またはノワール)やビターと言います。

カカオ分が40〜60%くらいのものがお店ではよく使われているのではないでしょうか。テンパリングをするとツヤも出てキレイに固まってくれます。クーベルチュールは豆の種類、ブレンドカカオバターの含有量、砂糖の割合などなど、数えきれないほど製品があってそれぞれ個性も違うので自分の好みのクーベルチュールを探すのも楽しいかもしれません。

 

まだ続きます

ひとくちにチョコレートといってもたくさん製品がありますね。次回はようやくチョコレートのテンパリングです。