フレンチキュイジーヌラボ

プロと学ぶフランス菓子と料理のアレやコレ

チョコレートのテンパリング

前回、前々回に続きチョコレートのお話です。チョコレートのテンパリングってよく聞くけど、一体なんなのか?

どんな工程を経て、チョコレートの中でどんな変化が起こりどのような状態になっているのかを探っていきたいと思います。

 

チョコレートのテンパリングとは

テンパリングの意味は「調温」フランス語ではタンペラージュと言います。チョコレートを溶かした後、一定の温度まで下げることでチョコレートに含まれる油脂の大きさを整えます。これによってツヤがあり、口溶けも良く触ってもすぐには溶けないという性質を得られます。

テンパリングの方法は以下の4つ

・タブラージュ法...テーブルテンパリングとも言われます。溶かしたチョコレートの6〜7割をテーブルに取り出し、混ぜながら27〜28℃まで下げていきます。それを残りの暖かいチョコレートに戻して混ぜ合わせ31〜32℃にするという方法

少量のチョコレートだと温度が下がるのが早すぎて失敗しがちです。ある程度の量をテンパリングするときには安定していいかもしれません。

・水冷法...ボウルテンパリングとも言います。湯煎で溶かしたチョコレートを冷水に当て27〜28℃まで温度を下げ、再度湯煎にかけ31〜32℃にする方法

水を使うのでチョコレートに入らないように気をつけることと、冷水に当てた部分だけ急激に温度が下がるのでムラになりやすいのが欠点です。比較的少量でテンパリングができます。逆に量が多いと温度が下がるのに時間がかかるので向いてないかもしれません。

・種付け法...シードテンパリングと言います。少し高めの温度で溶かしたチョコレートに細かく刻んだチョコレートを加え31〜32℃に下げていく方法。

少量からできるのと、一番安定して成功する方法だと思っています。加えるチョコレートは必ず細かく刻むのがポイントです。

・恒温型テンパリング...チョコレートを一定の温度にしながら長時間撹拌する方法。これは機械じゃないとできません。工場とかで使うテンパリングマシーンの仕事です

 

テンパリングの温度帯

スイート、ミルク、ホワイトでテンパリングの温度帯が違います。メーカーによっても微妙に誤差があったりするので、自分の使っているチョコレートのテンパリング温度帯を確認してから作業に入りましょう。

クーベルチュール3種類のテンパリング温度帯の目安です。

・スイート...溶解温度50〜55℃、下げる温度...28℃、作業温度...31℃

・ミルク...溶解温度45℃、下げる温度...27℃、作業温度30℃

・ホワイト...溶解温度...45℃、下げる温度...26℃、作業温度...29℃

 

テンパリングの成功と失敗

テンパリングの成功と失敗の見極め方です。見ただけではあまりよくわかりません。慣れればわかるのかな?わたしもまだよくわかりません。

一番簡単なのはテンパリングしたチョコレートを少量パレットナイフの先につけて、2〜3分常温で放置します。キレイに固まってくれたら成功で、固まらない場合は残念ながら失敗です。温度を上げるところからやり直しましょう。

 

ブルーム

チョコレートを溶かして、そのまま固めると白くモヤモヤしたものが表面に出てきます。これをブルーム現象と言います。

ファットブルーム...カカオバターが表面に浮いて白カビのような膜が張ったような状態になる。テンパリング不足や、保存状態が悪くチョコレートの表面だけ溶けて再度固まったりするとなる。

・シュガーブルーム...チョコレートに含まれる砂糖が溶けて表面に浮き出た状態。急激な温度変化などで表面に水滴がつく、もしくは湯煎の時に水が入るなどすると起こります。

 チョコレートをテンパリングする時は室温にも注意しましょう。理想は20度とか言われてますが、空調された厨房とかでないと無理なのでせめて24度くらいだといいですね。