フレンチキュイジーヌラボ

プロと学ぶフランス菓子と料理のアレやコレ

ガトーショコラの概念が変わった話

このブログを書くために、勉強の為に買い集めた料理本を再び見返すことが多くなったのだけども、ふとある事に気がついたのです。

 

「ガトーショコラのレシピって出てこないな?」

 

私はかれこれ15年近くフレンチレストランやビストロ、ホテルなんかで働いていて、前菜からデザートまで様々な仕事をさせてもらっていますが、ガトーショコラがメニューにないお店は少なかった気がします。

だから当たり前のようにガトーショコラはフランスのクラシックなケーキなんだと思い込んでいました。

でも家にアホみたいに沢山ある料理本には洋書、和書ともに「クラシックなケーキ」として今まで作っていたようなガトーショコラは出てこないのです。

外はカリッと中はしっとりという日本ではよく見かける"ガトーショコラ"は、今まで自分がクラシックだと信じていた”ガトーショコラは”一体何なんだったんだ?と気になって調べてみました。

補足

ここでいう"日本のガトーショコラ"のレシピの定義

・バターとチョコレートは溶かして使う

・粉類は小麦粉、ココアパウダー、ベーキングパウダーを使う

・卵は別立て、メレンゲを加えてボリュームを出す

 

そもそもガトーショコラとは?

Gâteau=ケーキ

Chocolat=チョコレート

その名の通りチョコレートケーキのことです。生地にチョコレートを使うものやチョコレートクリームを表面に塗りたくったものがガトーショコラになるのだと思います。調べていくとフランスの方々がいう"ガトーショコラ"は大きく分けて3種類

1.フォンダンショコラ...口の中でとろけるように低温でじっくり火を入れたガトーショコラ。小麦粉の分量が少ないのでねっちりした食感。フォンダンは溶けるという意味です。

2.クーランショコラ...ビスキュイ生地を割ると中からチョコガナッシュが溶岩のように出てくるガトーショコラ。ミシェル・ブラスというフランスの料理人が考案して大人気になったケーキですね。日本ではこれがフォンダンショコラだと言って提供しているお店も少なくないはず。

3.モワルーショコラ...卵の分量が少なく小麦粉やナッツのパウダーが入る「柔らかい」という意味のガトーショコラ。口当たりは軽くてしっとりしているケーキです。

どのガトーショコラにもココアパウダーは入りません。(そんなレシピもあるかもしれませんが私は見つけられなかったです)

 

日本のガトーショコラはどこから来たの? 

フランスの伝統的なチョコレートケーキに「ガトー・ショコラ・ド・ナンシー」というのがあります。これはバター生地のケーキで小麦粉とヘーゼルナッツパウダーを使います。作り方は別立てのパウンドケーキと同様でバターを溶かさないので食感もふんわりしてますし、形もクグロフ型を使うので、私たちが想像するガトーショコラとは少し風貌が違いますね。

ちなみにこのケーキにもココアパウダーは使いません。上の分類だと3のモワルーショコラになると思います。

日本のガトーショコラはこの別立て法の作り方でフォンダンショコラのような食感を目指すという珍しい作り方をしてるんだなと。日本は不思議の国ですね。

なぜ生地にココアパウダーや生クリームを入れるようになったのかまでは良くわかりませんでした。チョコレートをケチりたかったのかな。

 

フランスのガトーショコラを作ってみよう

というわけで最後にあのピエール・エルメのガトーショコラレシピが出て来たので作ってみましょう。これはフォンダンショコラに当たるものだと思います。美味しいチョコレートを使うことをオススメします。

Recipe★ガトーショコラ byピエール・エルメ

チョコレート...250g

バター...250g

卵...4つ

砂糖...200g

薄力粉...70g

 

下準備...型にバター(分量外)を塗り上から粉をまぶしておく。オーブンは180度に予熱しておく

1.チョコレートとバターを湯せんで溶かす

2.ボウルに卵を割り入れグラニュー糖を加え白っぽくなるまで泡立てる

3.溶かしたチョコレートと卵を合わせ最後に振るった薄力粉を加え粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる

4.用意しておいた型に流してオーブンで25分焼く

冷ましたら召し上がれ。エルメの使うチョコレートは基本ヴァローナだと思います。ヴァローナもいろんな種類があるのでお好きなもので作ると良いですね。カカオの含有量に合わせて砂糖は調節してみてください。

↓元記事

cuisine.journaldesfemmes.fr